音羽通りにある某バーに、僕はよく行く。そのバーには、丑三つ時になると、仕事上がりのホストのお兄さんが来る。彼は、新宿の上位ホストクラブで上位ランキングに入る人だから、もちろん男前だ。僕から見ても、明らかに、色気の質とパワーが違う。僕が一個連隊で向かっても、かなう相手じゃない。
その違いは、外見の差だけじゃなくて、今までに、男として女に接してきた、そのヴォリュームの違いだろう。彼は、プロとして、何百何千という女に、男として接してきた、百戦錬磨だ。
さて僕も、彼には到底勝てないにしても、ここだけの話、少しはモテるようになりたい。そのためには、男として女に接する機会を増やさなくてはならないだろう。いわば、実践訓練だ。この実践訓練というのは、すごく効果がある。何故か。異性の前でカッコワルイ体験をすると、非常にミジメなダメージを受ける。だから、実践訓練は、スリルと緊張感、集中力が違うのだ。
もちろん、個人で自己研鑽する、という方法もあるけど、これは実践に対して、基礎トレみたいなもんだ。基礎がスッカラカンだと話にならないが、基礎だけで戦えない。それに、そもそも実践から腰が引けている体勢ってのがよくないし、モテる、なんてことはとても目に見えにくいことだから、独りの世界にこもってアレコレ考えると、すぐに間違った方向にいってしまうものだ。やはり、実践より頼もしい方法なんて無い。
というわけで、モテるようになりたければ、異性に接する機会を増やすしかない。僕はそれでがんばるつもりなので、お互い、がんばりましょう。
ところで、もしあなたに好きな人がいるとして、「他の人には全く関心ありません」みたいなことになってたら、それは、自殺行為ですよ。どこで自分を磨く気ですか。
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