No.213 家具をつくるドワーフ
おれのなは まきの。 どわーふの おとこ だ。 おれは かぐを つくるぞ。
おれは てえぶるを つくるぞ。 それを ひとに ぷれぜんと した。 あたらしいところに すむの と いっていたので おれは てえぶるを ぷれぜんと した。
そうしたら おんなは いたが ななめだね だめだね と いったぞ。 あしも よんほん ばらばらじゃない と いったぞ。 おれは てえぶるのしたを のぞきこんだ。 あしは ちゃんと くぎをうったぞ うえのいたも ばっちりだ。 おれは なんども かくにん した。 じしんさく だぞ。
いえに かえってから もういちど かくにん した。 やっぱり ばっちりだぞ。 あしはちゃんと くぎをうってある うえのいたは がんじょうだ。
ななめに なっているのは だめ と いわれたので まっすぐにする れんしゅうを した。 すごく むつかしかった ぞ。 こんなこと できるのは おれしかいない。 おれは はなたかだか だ。
こんどは ちがう おとこに てえぶるを ぷれぜんと した。 おとこは てえぶるで しごとを するらしい。 おとこは だめだよ あしがよんほん ばらばらじゃないか といったぞ。 おれは のぞきこんで かくにん した。 あしはやっぱり ちゃんと くぎを うってある。 ばっちり だぞ。 うえのいたは まっすぐだ。 じしんさく だぞ。
いえに かえって てえぶるを ばらばらに して こんどは あしを おなじきに そろえたぞ。 すごい こだわり だ。 こんどは じしんさく だぞ。 よろこばれるに ちがいない。 ひとが くらすのに かぐ は ひつようだ。
それを おとこに ぷれぜんと した。 おとこは あきりたり だね と いったぞ。 あきりたり では だめらしい。 せんすが ないね とも いわれたので おれは めもを したぞ。 あきりたり では だめ せんす が ひつよう だ。
いえに かえって てえぶるを うらがえした。 おとこ は このあたりをみて あきりたり と いったぞ。 おれは よくみたぞ。 まだ あきりたり は わからない。
せんすは きっと ざいほうだ。 ざいほうを つけたらいい が おれはまだ ざいほうを もっていない。 あったら たくさん つけてやるぞ。 でも まだ ないから つけられない。
どうしたことか おれはこのごろ たいちょうが わるい ぞ。 ぶるぶる ふるえて かぐが つくりたいのに つくれない ぞ。 かぐ を つくらない から おれは じこしょうかいが できない。
[了]