投稿・恋愛コラム









やっちゃったかな…と落ち込むあなたへ

Written by KYO 
(東京都在住・三十代・女性)




生きているということは、選択の連続である。

あのとき、彼にああ言うかわりに、こう言っていれば。
あのとき、彼にああしてあげるかわりに、こうしてあげていれば。
あるいは、何も言わない、しないということもできた。

恋愛では、その選択如何によって、その後の展開に
かなりの影響があることを、あなたは実感しているはず。
彼を好きになったキッカケについて思い起こしてみても、
彼のほんのささいな言葉だったり。
いくつかの偶然が起こしたシチュエーションだったり。
もしもそれらがなかったとしたら、あなたは彼を
好きになっていないかもしれないのだ。

だからあなたは、過去、自分のとった言動を省みて、
それが望ましからぬ結果を生む原因だったのではないかと、
不安にかられ、後悔すらする。
そしてそれは、しばしば事実であるから、
「あのとき、Aではなく、Bを選択していればよかった・・」と
過去の自分を疑い、呪ってしまう。

けれど、本当にそうだろうか。
いや、ここでいうのは、果たしてAの代わりにBを選んでいれば、
よりよい結果を得られたのだろうか、という疑問ではない。
あなたは、結果的にAを選んだけれど、そのときBを選ぶことも
本当にできたのであろうか、という意味である。

その瞬間に、なぜあなたがAを選んだのかといえば、
Aを選ばざるを得なかったからだ。
恋をしているあなたなら、判断力のすべてを駆使して、
彼に対峙していることだろう。
そうでなくとも、何気ないひとことにおいてさえ、無意識にでも
あなたの頭は様々なことを考えて、結論を下している。
あなたがBという選択をとるには、あなたに何かが欠けていたか、
むしろ逆に、何かに長けていたからかもしれない。

コンピュータのプログラムで、条件分岐命令というのがある。
たとえば、]が10より小さい数字だったらAという処理をして、
10もしくは10より大きい数字だったらBという処理をする。
一見、2択のようだが実はそうではない。
この条件分岐命令が実行されるとき、]の値はすでに決まっている。
7だったとしよう。
さあ、この]の値では、7は10より小さいから、
Aという処理しかできない。
この命令文を何度実行してみても、]の値は7なのだから、
Aという処理しか行われないのだ。

だからもう、過去の自分を責めるのはやめよう。
たとえ、時間を戻すことができたとして、何度リプレイしようとも、
あなたがとり得る行動は変わらないのだから。
「やってしまったことは仕方ない。これからのことを考えよ。」と
誰もがあなたにいうのは、
過去は変えられないから諦めろ、という意味ではない。
責めるのではなく、受け入れてほしいのだ。
そしてなぜ、Aしか選択できなかったのかを自問してほしい。
もしもそこに何か問題点があれば、それを自覚して
できることなら改善しよう。
なんら問題がなければ、それを個性として認めよう。

また同じような条件分岐点で、同じことを繰り返さぬように。
あなたには、あらゆる選択肢のなかで、最善の処理を行える]に
なってほしいのだ。





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