恋愛偏差値アップのコラム









いい女の、いいセックス





セックスがキライな女ほど、魅力に乏しいものは無い。若く健康な男女にとって、セックスは必然であって、それが好きになれないというのは、どこか不健康な部分があるに違いないのだ。前の男があまりに横暴で、痛いばっかりだったとか、不本意な抱かれ方をして傷ついたとか、そういう気の毒な事情もあるのかもしれないが、事情はともあれ魅力的でないというのは残念ながら事実だ。今はセックスがキライな人も、後々は好きになっていってほしい。

セックスが好きかと聞かれて、女性はどう答えるべきか。はしたないと思われるとか、そういうことは気にせず、はっきり「好き」と答えればいい。セックスであればなんでもいいという人はたしかにはしたないのかもしれないが、セックスが好きというのははしたなくもなんともない。清教徒的な純潔を保つ必要はないし、そんなことを求めている男はもう存在しないのだ。

ただし、好きであればall OKかというと、そうでもない。中には、非常にお粗末なセックスをする人がいる。どういうセックスがお粗末なのか、どういうセックスがいいセックスなのか、そういう話は以外に聞けないから、何も考えずにセックスしているままに、お粗末なセックスをするようになってしまう人はけっこういるものだ。今回は、そういうところを、ぶっちゃけて話そうと思う。かなり恥ずかしい内容だけど、むしろ僕にふさわしい題材だと思うから。

セックスといっても、人と人とのコミュニケーションであるという点は何も変わらない。この点がまず大事だ。セックスに対して何か幻想を抱いている人は、とにかくセックスをすればきずなが生まれると勘違いしている節がある。それはいただけない。むしろ、お粗末なセックスをされて、百年の恋が冷めることもあるのだ。

人とのコミュニケーションにおいて、大事なことは何か。それは、相手のメッセージを受け取って、相手を感じ、そして自分からメッセージを送ることだ。それを肉体を使ってするとどういうことになるか。それを考えていけばいい。好き、と言葉にする代わりに、愛撫する。あなたは、愛する彼のカラダを、ただ思いを込めて撫でさすればいいのだ。人間の体は、そういうメッセージを汲み取れるよう、敏感にできている。意外にこのことだけでも、しようとしない女性はいる。女性は「抱かれる」ものだ、という先入観から、自分からは何もしようとしないのだ。それは決して慎み深いというやつではない。いうなれば、横着というやつだ。

もちろん、ある程度の慣れがないと、心臓がバクバクでそれどころじゃない。それはしかたがない。でも、少しずつ、自分からもメッセージを出していくようにしなくちゃいけない。キスをされるとき、彼の背中に手を回す。脱がされるだけじゃなくて、あなたも彼を脱がせる。あなたの上に覆いかぶさる彼のカラダを、優しく撫で回す。時には、あなたが上になる意思を示してもいいだろう。上になったときは、彼のカラダに体重をかけすぎないようにしてほしい。特にフェラチオをするときに、彼のカラダにあなたの全体重をかけた肘をねじこまないように気をつけよう。彼の耳にキスをするとき、できるかぎりツバをつけないようにしたほうがいいし、彼の乳首にキスをするときは、空いた手でペニスを愛撫してあげよう。ペニスに爪を立てたり、皮が突っ張るまで押したり引いたりしないこと。ペニスはあなたのクリトリスと同じものだから、そこから感覚は類推できるはずだ。彼のペニスを口に含んだときは、歯があたらないように、唇でうまく前歯を隠そう。できる限り根元までくわえこんで舌でこすりあげ、空いた手は、陰嚢やおしりの穴をやさしく愛撫してあげよう。挿入されてからも、あなたの意思で彼により大きな快感を与えることはできるし、射精直後の彼のペニスを口に含んであげることで、彼をかなり幸せにできるはずだ。それらの中は、かなり抵抗のある行為もあると思うが、そこで示されるあなたのなりふりかまわぬ愛情は、彼の心にうったえかけずにいないだろう。

そのあたりのことを、彼の反応を見ながら、また時には彼に相談しながら、積極的にやっていってあげること。それが、いい女のいいセックスだ。愛があればそれだけでいい、なんてキレイごとは言いたくない。あなたも人間で、彼も人間だ。快感にはそれなりに貪欲になる。セックスに慣れていく過程で、そういう人間味のある彼をいとおしく思えるようになってほしい。

言うまでも無く、そういういいセックスの反対が、お粗末なセックスだ。キスも愛撫も、されるがまま。要請を受けてから機械的にフェラチオをし、彼のカラダに寄りかかって体重をかけているので、彼は快感どころか痛かったり苦しかったりする。挿入されてからは、ただ自分の快感のみに集中して、彼の高まりに同調しない。

案外、何も考えないままにセックスに慣れていくと、そういうセックスが当たり前になってしまいがちだ。セックスはカラダを使ったコミュニケーションであって、無神経なまま回数だけ重ねても、きずなは深まらない。そのことを忘れずに、丁寧なセックスを重ねていくことが大事だ。

ちょっと踏み込んで、すこしあぶない話もしよう。セックスというのは奥が深く、道具を使ったり、SMプレイをしたり、果てはドラッグを使ったりと、様々な変容を見せる。それらは体験しなくてはいけないという類のものではないけれど、決して「変態」の一言でかたづけていいものでもない。そういうあぶないセックスを求める素質が、人間にはあるのだ。特殊な人がそれを求めるように思われがちだが、だれにでもそういうことを求める素質はある。違いは、それが表層に出てくるか出てこないかだけのことだ。

だからといって、あなたにそれをトライするよう勧めるつもりはまったくないが、セックスというのはへたするとそういう狂気にもおよぶ行為でもある、とどこかで知っているべきだと思うのだ。それでこそ、人はセックスに対して無神経にならず、お互いのカラダに対して畏敬を伴った扱いができるだろう。

セックスというのは、人間が生きていく中で巨大なテーマなのに、あまり語られず、サブカルチャーでただ卑猥さだけを表現されたりしている。そういう性質のものだから、あなたはあなたのセックスを、自分でこっそり極めていってほしい。彼氏をセックスで満足させられるというのは、存外あなたの女としての自信を支えたりするものだし、彼が落ち込んだときに一番強力に慰めてあげることのできる武器ともなりうるのだ。

セックスとは、コミュニケーションのひとつであり、同時に、その枠には収まりきらない大きなもの。いい女のあなたが、いいセックスを手に入れますように。





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