恋愛心理学殺法
心理学を応用したサムいワザについて述べる。
・ 原因の帰属錯誤
これはつり橋実験で有名。つり橋の上で会った異性には、より強く好感を抱くという現象で、それはつり橋による恐怖で心拍数が上がっているところを、相手に抱いた好意による心拍数増加と錯覚するからである。心拍数増加の原因を錯誤して帰属しているのである。
これを利用して、ジェットコースターに乗った後や、運動の5分後など、心臓がドキドキしている相手にアプローチすると、より強く相手の高位を得られるのである。ドキドキを別のところから借りてくる、というワザである。
・ ボスマネジメント
これは意外に知られていないワザで、相手の行動を真似る、というものである。相手がコーヒーカップを手に取れば、こちらも手に取る。髪をかきあげれば、こちらもそうする。歩くテンポもシンクロさせる。これらの現象は、もともと仲の良い二人には自然に見られる現象で、それを意図的に行って親密さを作り出すというワザだ。なぜこんな名前になのかはよくわからん。これで合ってたかどうかもよく覚えとらん。
・ 不協和の法則
相手に物事を依頼して、好意を得るワザ。本当は不協和という理論はもっとゴツい理論であるが、ここはこう名づけておく。「これ運ぶの手伝ってー」と依頼することで、「好きでもない相手の仕事を手伝うのは不快→相手のことを好きになる」という不協和解消作用が働く。
・ 自己開示
心を開いてくれた人を好きになるという当たり前の現象。「じつは・・・・・」から始まる打ち明け話などで自己開示することによって、相手の好意を得るワザ。
・ 好意の返報性
好意には好意が返ってくるという大原則。「そういうところいいよな」とはっきり言うことで、好意を得るワザ。その他、相手との間合いを詰める、相手に触れる、などで好意を得るワザもこの好意の返報性による。
・ 同類性の法則
自分と似た相手を好きになる現象。「オレもそう」と、相手と共通点を共有する事によって好意を得るワザ。
・ 補完性の法則
自分に足りないものを補ってくれる相手を好きになる現象。相手に無い部分を見せることによって好意を得るワザ。
・ ロミオとジュリエット現象
まわりに抑制されると、余計に思いがつのる現象。これってワザにはできないよな。
以上。一部、女の口説きかた・男をメロメロにする方法、などのコラムと内容は重複した。今回は心理学理論のトピックに基づく形で書くことにより、よりソレっぽさを増したであろう。
次の例から、先述したトピックに該当するものを引き出してみよう。
「ある男が、道端でケンカをした。勝ち負けは無かったものの、少し足をいためてしまったので、連れの女性に肩をかりて歩いた。彼はすごく悔しそうだった」これがきっかけで彼女は彼に惚れたとする。それを分析すると、まず暴力による補完性の法則、ケンカによる心拍数増加の原因帰属錯誤、肩を借りる事による好意の返報性と不協和理論、悔しい気持ちをさらけだしている自己開示、などの要素によるものと考えられるのだ。
・・・・・けど、これって役に立つかよ。立たないことはないけど、これでモテるようにはならない。もともとモテる人が知れば役に立つかも。そんなわけで、始めに一番サムい、と断っておいたのだ。ちょっとは勉強してるんだぜ、というところも見せたかったのさ。で、こういう心理学的なワザがあることは知っているけれど、それは無意味である、というスタンスを明示したかった。
さあ、人間磨いて勝負しましょ。
おしまい。
[恋愛心理学殺法/了]